胸郭出口症候群の症状
きょうかくでぐち症候群!?
初めて耳にした時は「何のこっちゃ?」と思ってしまうような、耳慣れない病名ですよね。
「胸郭(きょうかく)」とは、内臓を囲んで守るための骨組み(肋骨・胸骨・胸椎)のことです。
つまり「あばら骨+アルファ」です。
その中には心臓など大切なものが収まっています。
さて、心臓から出た血管は胸郭の中だけでなく、手の方にも通さないといけません。
胸郭という閉じた空間から、腕・手へ向けて血管・神経を通すための穴が「胸郭出口(きょうかくでぐち)」と呼ばれるスペースです。
胸郭出口は鎖骨の下付近にあります。
この胸郭出口に問題があると、手のしびれなどの症状が現れやすくなります。
これらの症状に該当するものをまとめて「胸郭出口症候群」と呼んでいます。
「○○病」と違い、「○○症候群」は原因が不明の場合に使われる呼び方です。(厳密ではないようですが)
整形外科で「胸郭出口症候群」と診断された方々は、以下のような症状でお困りでした。
- 腕のしびれ(上に挙げると強くなる)
- 腕のだるみ・重み
- 肩周辺の痛み
- 手に力が入りにくい
また腕だけでなく、首や頭に痛みを併発している方もいらっしゃいます。
胸郭出口症候群の原因
整形外科において、胸郭出口症候群は
首から腕へ繋がっている「①血管と神経の束」が、何らかの理由で「②鎖骨の下あたり」で圧迫される
ことで発症すると考えられています。
①の血管と神経の束とは、
- 鎖骨下動脈
- 鎖骨下静脈
- 腕神経叢(わんしんけいそう)…首から腕に繋がる神経の束
のことを指します
そして②の鎖骨の下あたりとは
- 前斜角筋と中斜角筋のトンネル
- 鎖骨と第一肋骨のトンネル
- 小胸筋~肩甲骨烏口突起の下のトンネル
の3つのトンネルのどこかで、圧迫が起きていると考えられています。
胸郭出口症候群の解消法
オートバイで転倒して鎖骨を骨折した等、外傷によって引き起こされた胸郭出口症候群については原因がハッキリしています。
では特に思い当たる節がないのに、胸郭出口症候群になった…、どうしてでしょうか?
整体の視点から考えられるのは
「筋肉のコリ」や「身体のゆがみ」によって「トンネルが狭くなった」
ということです。
「友だちに久々に会ったら、すごく背中が丸くなってた」
とか
「最近肩こりがひどくて、肩の筋肉がカチカチ」
といった会話を耳にすることがありませんか?
このような状態の時、血管や神経が通るトンネルが狭くなっていても不思議ではありません。
当院が考える胸郭出口症候群の解消法は、コリをほぐし、骨格のゆがみをなくすことが基本であると考えます。
そして多くの方が、腕や肩のコリをほぐし、背骨や骨盤のゆがみを整えているうちに、自然とよくなっていきました。
毎日の疲労の積み重ねが、大きな身体の変化をもたらします。
コリの緩和とゆがみの改善なら、当院にお任せください。