「ぎっくり腰」の実情
「ぎっくり腰」という言葉は通称で、病院では「急性腰痛症」と呼ばれています。
- 重たい物を持ち上げようとしたら、腰に激痛が走った。
- 洗面所で洗顔しようとして、前にかがんだ拍子に腰が痛くなって背筋を伸ばせなくなった。
- 車の運転席から後部座席の荷物を取ろうとして、身体をひねって手を伸ばした拍子に痛くなった。
- 長時間イスに座っていた後、立ち上がろうとしたら腰が痛くて立てなくなった。
ぎっくり腰といっても「違和感を感じる程度」のものから「全く身動きが取れない状態」まで人によって様々です。
ぎっくり腰と聞くと、
- 重たい物を持つ時になる。
- お年寄りがなる病気。
というイメージをお持ちかもしれませんが、決してそんなことはありません。
20代の人が、ちょっとかがんだ拍子にぎっくり腰になることもあります。
また「こんな何気ない動作でぎっくり腰になるなんて…」と仰る方もみえますが、むしろ重たい物を持ってぎっくり腰になったという人は少数派です。
ぎっくり腰の多くは「何気ない日常の動作」の中で起きています。
「ぎっくり腰」と病院
ぎっくり腰で整形外科に行くと、次のような疾患を疑われます。
- 筋筋膜性腰痛
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰椎椎間関節捻挫
レントゲン等の検査で異常がない場合、整形外科での治療は電気治療などの物理療法、注射などの投薬がメインになるようです。
「ぎっくり腰」の整体方針
ステップ① とにかく痛みの軽減を!
ぎっくり腰といっても、痛みの程度や箇所は人によって異なります。
ぎっくり腰になる以前の日常生活が送れるよう、腰の痛みを緩和するための施療を行います。
腰の筋肉を柔らかくすることが目標ですが、痛みがきつい場合は直接痛い場所には触れず、周辺の筋肉の緩和からスタートします。
ステップ② 根本の部位までケアして再発防止
ある程度痛みが改善した時点で、腰以外の部位をみていきます。
ぎっくり腰といっても、肩や脚など腰以外に問題を抱えている方は多いです。
そのような方が「ぎっくり腰の痛みがなくなった!治った!」と思って油断すると、あっという間にぎっくり腰を再発してしまいます。
そうならないよう、その方の根本の原因を探し出しケアして再発防止をサポートします。
ときどき「ぎっくり腰は癖になる」という話を聞きますが、それは痛みがなくなった時点でケアをやめてしまい、本当の原因まで取り除けていないからでしょう。
痛みがなくなっただけでは病み上がりの状態、黄色信号なのです。
「癖づいたぎっくり腰が忘れるぐらいに良くなった」と喜びの声をいただいたこともありますので、あきらめずにご相談ください。